Startup Story ~~ 成功のカギ
コスモブラッサム ユン・ヘウォン代表
エシカル消費ブームに乗って、MZ世代を中心にビーガン(Vegan)化粧品の市場が急成長している。アモーレパシフィック、LG生活健康、イッツハンブル(IT’S HANBUL)など主要ビューティー企業がビーガン製品を強化しており、オリーブヤング、セフォラの売り場でもビーガンビューティーを前面に出している。
ビーガン化粧品は製造、加工過程で動物実験をせず、動物性の原料を使わない化粧品だ。化粧品メーカー各社は、これまで動物性色素が使われてきたメーキャップ化粧品に植物性成分を適用して製品を開発した後、米国や欧州のビーガン認証マークの獲得することに力を入れている。
2020年10月に設立された韓国のビーガンビューティーのスタートアップ「コスモブラッサム」は、20代の女子大生をターゲットにした「キャンパスブラッサム(CAMPUS BLOSSOM)ブランド」で勝負をかけている。
女子大生が多く使うリップバームなどの化粧品の品目をビーガン製品として開発するのはもちろん、常に不満に思われていた化粧品ケース機能を改善し、動物キャラクターを活用したマーケティングで親近感を高めた。
コスモブラッサムを設立したユン・ヘウォン代表は、アモーレパシフィック、エスティローダー、ロレアルコリアで約20年間、ブランドマーケティングを担当した化粧品専門家だ。ユン代表は創業前、化粧品プラットフォーム「シティケイ」に移り、米ビーガン化粧品「タルト(TARTE)」の製品開発とエコ容器開発などの経験を積んだ。
ユン・ヘウォン代表が大手化粧品会社の役員を断り創業を決心したのは、ビーガン化粧品の成長性が高いという判断からだった。
「既存の大手化粧品会社が、ビーガンブランドを育てるのは容易ではありません。動物性原料を使用するそれまでのブランドを否定することになり、逆効果となる恐れがあるためです。ビーガン化粧品こそ、スタートアップが進出できるブルー・オーシャン(これまで存在しなかった新しい市場)だと考えました」
ユン代表はこう振り返った。
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