韓国のインターネットコミュニティでは海外旅行をあきらめる人が続出している。経済活動再開(リオープニング)以後初めての夏休みシーズンを迎え、「リベンジ旅行」で海外旅行需要が急増すると予想されていた。だが、実際には世界的な物価高のため国内旅行に需要が集中するという状況になっている。
「海外旅行のコスパはあまりよくないです。原油価格が上がり物価も急騰し、ハワイの場合、4人家族が行くには2000万ウォンは必要です」。海外旅行を考えていた利用者はこんな話をしていた。
韓国の高級ホテルによると、6月中旬の週末は釜山(プサン)や済州(チェジュ)のホテルの宿泊率は80~90%だった。幼い子供がいる家族旅行客向けのキッズフルビラ客室の場合は、いわゆる「フルブッキング」、満室の状況だ。
ロシアのウクライナ侵攻による原油高の影響で、4月から急騰した国際線航空券の価格は下がることを知らない。主要航空会社の燃油サーチャージは4月から毎月高くなり、新型コロナウイルス感染以前の2019年と比較すると、なんと5倍近くにもなった。
高くなった航空券の値段はそのまま旅行商品の価格に反映されている。「モドゥツアー(Modetour)」では、夏のハイシーズンである7月末の出発で主要海外パッケージ商品価格が、少なくとも5.1%から最大で53.8%も上昇した。
夏休みシーズンの旅行需要が、海外より費用負担が少ない国内に集中し、ホテルを中心に国内の旅行需要が偏る現象が現れた。
パラダイスシティの関係者は「先週末は客室利用率が80%程度と需要が急増している。最近販売を始めたフルパーティー客室パッケージ関連の問い合わせも、他の商品に比べて2倍ほど多い状況だ」と話している。
特に、新型コロナ以降、海外旅行に代わる旅行地として脚光を浴びた済州島は、その人気が当面続くものと見られる。
©news1