2025 年 10月 30日 (木)
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ソウル市に対するサイバー攻撃、今年すでに800万件…過去最多を記録

(c)news1

今年に入り、ソウル市および傘下機関に対するサイバー攻撃の試行件数が800万件近くに達し、過去最多を記録したことが明らかになった。韓国を標的としたサイバー脅威が年々深刻さを増す中、より強固な防御体制の整備が急務となっている。

これは、ソウル市が国会議員の要請に応じて提出した資料により判明したもので、2025年1月から8月までの8カ月間において、市と区庁など傘下の86機関のセキュリティシステムや公式ウェブサイトに対して、約798万件の攻撃が試みられていた。

月平均では約100万件に上り、前年(約679万件)、前々年(約683万件)と比較しても増加傾向が続いている。

今年の攻撃内容は▽情報収集:403万件(前年比+67%)▽情報流出試行:約40万件(+45%)▽不正な権限取得:約123万件▽ウェブページ改ざん:約43万件▽不正アクセス試行:約17万件(+289%)▽サービス拒否(DDoS等):約112万件▽マルウェア(悪性コード):約58万件(+25%)――など。

中でも、情報収集・情報流出・マルウェアなど実害につながりかねない攻撃が増加しており、専門家は「単なるスキャンを超えて、具体的な意図をもった攻撃が顕著」と分析する。

注目すべきは、攻撃の試行件数が大幅に増加する一方で、過去3年間において実際に被害が発生したケースは「ゼロ」である点だ。これには、市が昨年から導入したAIベースのセキュリティ監視体制の強化や、2024年に新設された「情報保安課」などの対策が奏功しているとみられる。

ソウル市関係者は「全国の自治体の中でもセキュリティ設備の規模が4~10倍と大きく、攻撃の検知件数も多い。また、首都であるソウルは、海外のハッカーにとって象徴的なターゲットになりやすい」と語った。

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