新型コロナウイルス感染拡大で強化された防疫措置の緩和で移動が活発化し、はしか(麻疹)が流行している。昨年の欧州地域の麻疹患者は約4万2000人で、2022年比45倍に急増した。疾病管理庁によると、韓国でも昨年1月、3年ぶりに麻疹患者が発生し、同年中に計8人が陽性判定を受けた。
世界保健機関(WHO)の疾病庁によると、昨年1~10月に報告された地域別麻疹患者数は中東が7万2245人で最も多く、次が東南アジア(6万9681人)だった。1年で患者数が3.5倍増加し、アフリカ(5万7650人)を超えた。欧州は患者増加率こそ高いが、患者数は東南アジアより少なく、カザフスタンやトルコ、ロシアに集中している
東南アジアで麻疹患者が最も多いのはインドだった。これにインドネシア、フィリピン、マレーシアなどが後に続いた。
韓国の感染者もカザフスタン、インド、タイなどすべて海外から流入した事例で、このうち1人は飛行機内で感染したとみられている。
専門家は「韓国人が多く訪れる海外旅行先で麻疹が流行しているだけに十分な備えが必要だ」と呼びかけた。
麻疹の初期症状はせき、鼻水、結膜炎など風邪に似ており、高熱とともに発疹が現れる。感染力が強く、水痘ウイルス(みずぼうそう)や新型コロナウイルスに比べて最大10倍以上高いというデータもある。
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