2024 年 7月 27日 (土)
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コロナの悪夢から3年ぶりの祝砲 (中)

「犯罪都市2」©news1

◇マ・ドンソクが吹き飛ばした映画の暗黒期

映画「犯罪都市2」(イ・サンヨン監督)が新型コロナウイルス感染のパンデミック以後、初の1000万映画になった。

2019年に公開された「パラサイト~半地下の家族」以後、パンデミックで劇場街が暗黒期を迎え、命脈が途切れた1000万映画を「犯罪都市」シリーズのマ・ドンソクが蘇らせた。

先月18日に公開された「犯罪都市2」は、怪物刑事マ・ソクド(マ・ドンソク)とソウル衿川(クムチョン)警察署の強力班が、ベトナム一帯を掌握した最強の悪者カン・ヘサン(ソン・ソック)を捕えようと繰り広げる――痛快な犯罪掃討作戦を描く。2017年10月に公開され688万人の累積観客数を達成した「犯罪都市」の続編だ。

1000万突破を達成した「犯罪都市2」で、ヒットの中心にいるのは何といっても主演俳優のマ・ドンソクだ。今回の1000万人突破でマ・ドンソクは出演作に多数のヒット作を持ち、確固たるスター性と観客動員力を誇る俳優であることを改めて立証した。

マ・ドンソクの1000万映画出演作は「新感染 ファイナル・エクスプレス」(2016)と「神と共に 第二章:因と縁」(2018)がある。他の1000万映画である「ベテラン」(2015)と「神と共に 第一章:罪と罰」(2017)は特別出演で、主演を務めた1000万映画は「新感染 ファイナル・エクスプレス」と「神と共に 第二章:因と縁」が挙げられる。両作品に続き「犯罪都市2」に至るまで1000万映画に名前を連ね、マ・ドンソクは3編の1000万映画を自身の伝記に残すことになった。

何よりも今回の作品は、マ・ドンソクの単独主演作品であるだけでなく、製作者としての映画でもある点で特別な意味を持つ。「犯罪都市」で688万人の観客を動員したことで、続編を誕生させ、韓国を代表する犯罪アクションシリーズを続けることができた。俳優・製作者として参加した続編でも大ヒットを収め、さらに注目されるキャリアを積んだ。

「犯罪都市2」©news1

◇“反転の魅力”

オープニングから暴れる犯罪者を一気に殴り飛ばす「怪物刑事」マ・ソクドは、観客が「犯罪都市」を劇場で見る大きな理由となる。マ・ソクドは言葉より体が先に動き、悪い奴は殴らなければ気が済まない強力班の怪物刑事キャラクターだ。マ・ドンソクだけに可能な一発アクションで、観客に爽快感を抱かせる。

ソン・ソックが演じた悪役カン・ヘサンをはじめとする犯罪者を制圧する――打撃感あふれるアクションで、観客を完璧に魅了しているのだ。加えて、大きな体格とは対照的な暖かい人間性を見せる“反転の魅力”も人気の要因だ。

マ・ドンソクの出演作には類似のキャラクターとジャンルの作品が多いのも事実だ。彼が演じた、あるいは大衆が消費した大部分の人物は、圧倒的な肉体と強烈なビジュアルを持っている。多少の可愛さや愛らしい魅力がある一方で、激しいアクションを披露する、そんなキャラクターに限られていた。

昨年11月に公開されたマーブル映画「エターナルズ」でも、拳によるアクションと、テナ(アンジェリーナ・ジョリー)を守る暖かい魅力があるギルガメッシュ役で出演した。「犯罪都市」のマ・ソクドのキャラクターもここから大きく外れていない。大衆が彼に要求するキャラクターは複雑ではないため、マ・ドンソクの魅力は他の俳優では代替できないと評価されている。

「犯罪都市」を成す主人公マ・ソクドの世界観が、より幅広い観客層に刻まれた点も注目に値する。加里峰洞(カリボンドン)の暴力団を扱って「青少年観覧不可」の等級を受けた前編とは異なり、続編はグレードアップしたアクションなどでスケールも育て、15歳以上観覧が許可された。さらに大衆的な人気を得られる条件が備わったのだ。

マ・ドンソクが出演すれば、他に説明がなくてもジャンルがわかる。「MCU(マ・ドンソク・シネマティック・ユニバース)」という言葉まで生まれた。続編が1000万映画となった「犯罪都市」は、MCUの代表作といえ、国内犯罪アクションフランチャイズ映画として名声を確固たるものにした。

既に「犯罪都市3」の製作・キャスティングの情報が明らかにされている。マ・ドンソクが次回作でどんな活躍を見せるのか、早くも期待が集まっている。

©news1

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