2024 年 2月 26日 (月)
ホームライフスタイルオンライン上で知り合った新しい友人、実は「AIヒューマン」…3年以内にこんな時代がやってくる

オンライン上で知り合った新しい友人、実は「AIヒューマン」…3年以内にこんな時代がやってくる

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韓国電子通信研究院(ETRI)が先月20日、「ETRIが期待する2022年10大技術展望」と題する報告書を発刊した。韓国内外の技術動向の報告書と、ETRI技術専門家の意見を反映して、今後3年以内に社会的・技術的インパクトが予想される10大技術を選んでいる。

報告書が注目したのは「多重感覚人工知能(AI)」――単一の知能によって構成されたAIに、人間のように認識して表現する感覚知能が結合すれば、人のような柔軟性のある能力を持つことができるという概念の技術だ。

◇多重感覚AI

多重感覚AIは、質感をとらえ、匂いを感じ、味を区別するなどの「肉感情報」を統合的に学習する。報告書はこれを「マルチモーダル・マシン・ラーニング」(Multimodal Machine Learning)技術と称した。

報告書作成を主導したETRI技術戦略研究センターのイ・スンミン博士はこう予測する。

「人間は円滑な意思疎通のため、言語以外に、表情、行動、視線、笑い、感嘆詞、声の高低・震えなどの非言語的な情報を同時にやり取りする。多重感覚AIを搭載したロボットもこうした表現が可能で、今後、人間とより自然な意思疎通ができるようになるだろう」

「マルチモーダル・マシン・ラーニング」研究は既にGoogleなどなど世界的なAI企業で活発に進められている。例えば、欧州連合(EU)では音楽(音声)データと音楽関連コミュニティー(テキスト)などをもとに、流行するジャンル、歌、歌手を予測して、音楽関連事業者に提供する技術を開発した。

米半導体大手「エヌビディア」は、音声認識、自然言語の理解、音声合成、コンピュータビジョンモデルを混合したマルチモーダル対話型AIサービスの構築に成功した。

教育、放送、ファッション、医療、自動車などの産業分野で、多重感覚AIが「革新的な製品・サービスにおける中心的機能」を果たす可能性に報告書は注目している。製造プロセスで使われているようなロボットは今、目に見える情報を処理し、限られた空間で簡単な作業だけに使われている。だが、オーディオや触覚、言語情報が統合できれば、より多様で、高度な作業を任せられる、というわけだ。

「互いに異なる感覚知能を連結し、人間と似たような柔軟性を持つ多重感覚AIが実現するならば、AIがデジタル空間を脱して本格的に世の中に出てくる準備ができたということになる」

イ博士はこうみる。「言語や視覚データの結合という次元を超え、映像を創作したり、創意工夫が求められる分野で新しいアイデアを提案したり、さらには総合的思考が求められる投資や国防などの分野で職業的な意思決定を遂行したりする、という役割まで拡大する」

ETRI技術戦略研究センターのイ・スンミン博士(写真=ETRI)©MONEY TODAY

◇デジタルヒューマン

ETRIの報告書で取り上げられた別の技術が、実際の人間と見分けがつかないレベルの外見を持つ「デジタルヒューマン」。3次元コンテンツ制作技術と対話型AIが結合した仮想人間を意味する。

注目すべきポイントは、人間に中途半端に似たヒューマノイド(人間型ロボット)とは異なり、「不気味な谷」現象を越えて、われわれに近づいてきているという点だ。

デジタルヒューマン技術は、既に新たな事業モデルを打ち出している。シャネル、プラダ、ディオールは仮想人間「リル・ミケーラ(Lil Miquela)」を広報モデルに使っている。リル・ミケーラが稼ぐ広告収益は年間約130億ウォンに達する。IT関連調査会社ガートナーはデジタルヒューマン技術市場が2035年には約1250億ドルに達すると見込んでいる。

ETRIの報告書では「ソフトウェア2.0」も取り上げられている。人の代わりにAIがデータを利用し、自らアルゴリズムを作る技術だ。

Googleは最近、半導体チップ開発の平面配置プロセスで、AI自らがデータ強化学習を通じて、最適の配置方法を身につけさせるようにした。これは従来のエンジニアに比べ、スピードと効率をともに高めたという評価を受けている。「ソフトウェアが複雑になり、今後は人間が設計できる水準を超えるだろう。開発の主体はデータ中心の人工知能になるだろう」(イ博士)という評価が出ている。

このほか、地上と空中、屋内外の区分なく10cm以下の精度で位置を確認する「リアルタイム精密測位」▽ドローンと衛星通信などの「非地上通信」▽自動化ロボット軍隊などの基盤となる「AIミリテック」▽量子サービス▽NFT▽サイバーパンデミック――などが、今後3年以内に社会的・技術的インパクトが予想される10大技術に含まれている。

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