カカオエンターテインメントも、カカオの中でもさまざまな規模の大きい会社が一緒になって生まれた。カカオエンターテインメントの前身であるカカオMは2018年8月、カカオから音楽プラットフォーム「メロン」を除いた残りのコンテンツ・エンターテインメント事業を分社化して設立された。以後、STARSHIPエンターテインメント、BHエンターテインメントなど、またサナイピクチャーズや映画社月光などの映画製作会社、そして公演製作会社ショーノートまで、次々と買収した。2021年2月、ウェブトゥーンなどを担当するカカオページと合併し、カカオエンターテインメントになった。同年9月、メロンカンパニーと合併し、メロンも運営することになった。
◇絶対的な影響力
HYBEとカカオのどちらが勝者になろうが、エンターテインメント界に「大巨人」が誕生することになる。特に、カカオエンターテインメントは、SMを通じて迂回上場などの計画があるとの観測も広まった。現在K-POPグローバルファンダムプラットフォーム「Weverse」を運営するHYBEは、SMの子会社ディアユーが運営する「バブル」を統合させれば、この分野で絶対的な影響力を誇示することになる。
エンターテインメント業界は、新型コロナウイルスの感染拡大で、いつどのようになるか分からない環境で「耐えること」のつらさが骨身にしみた。幸い、K-POPの大手企画会社は、オンラインコンサートやアルバム販売などで危機を突破したものの、多様なラインナップや事業多角化の必要性を切実に感じたのだ。スーパーIP(知的財産権)はもちろん、スーパーIPがなくても、補充可能な優良IPが複数必要な状況になったのだ。
◇大手同士の連帯
必ずしも合併・買収でなくても大手同士が連帯するケースも増えている。SMとJYPはオンライン専用コンサートプラットフォーム「ビヨンドライブ」で団結した。HYBEはYGエンターテインメントの子会社で、アルバム・音源流通会社YGプラスの2大株主としてYGと血盟関係を構築した。JYPのトップ、パク・ジニョンと、「P NATION」のPSYは、SBSテレビのオーディション番組「LOUD」を舞台にボーイズグループの結成に乗り出した。
女性グループ「MAMAMOO(ママム)」などの所属事務所RBWが買収したDSPメディアは、カカオエンターテインメントと音楽・コンテンツ流通契約を締結した。DSPメディアは昨年、カムバックして好評を博した女性グループ「KARA(カラ)」などの知的財産権(IP)を保有している。これに先立ってRBWは「OH MY GIRL(オーマイガール)」などが所属したWMエンターテインメントを買収している。
(つづく)
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