◇V LIVEはHYBEの懐に…「NAVERと相乗効果」
BTSの所属事務所BIGHIT MUSICの親会社であるHYBE傘下Weverseカンパニーは7月に「Weverse2.0」を発売する。Weverse2.0は3月にNAVERから譲り受けたライブストリーミング「V LIVE」機能を搭載し、コミュニティ、コマース、メディアが統合されたプラットフォームに生まれ変わる。WeverseのMAU (月間アクティブユーザー数)は640万人レベルに達する。
V LIVEやWeverseは現在、統合作業が進められている。これに伴い、NAVERの「V LIVE」は2022年末に終了する。V LIVEで活動するアーティストたちは今年末までにWeverse2.0に合流し、約70チームがWeverse生態系を構築するものとみられる。
Weverseカンパニーは自社株の49%を保有した2大株主であるNAVERとのコラボにもスピード感を持って取り組む。全体利用者の90%以上が海外であるがゆえ、今後、NAVERの翻訳システムをWeverseに導入するなど、NAVERとさまざまな協力方法を講じていく。
両社の同盟戦略は、Weverseカンパニーの理事会構成からも確認できる。
Weverseカンパニーの理事会にはNAVERのキム・ナムソン最高財務責任者とグループ&CICのキム・ジュグァン代表が非常務理事として名を連ね、NAVERキム・ヒチョル財務責任リーダーが監査を担当する。
今年5月に開かれたHYBEの第1四半期カンファレンスコールで、Weverseカンパニーのチェ・ジュンウォン代表は「NAVERとWeverseの専門家が力を合わせたことは、未来の成長にむけた新規サービスの開発だけでなく、Weverseの核心ビジネスもいっそう高度化できる力を持てるようになったという意味だ」との見解を示した。
HYBEはこれらの協力関係をもとに、第3四半期には所属アーティストを活用したNFTプラットフォームを発売し、中長期的にはこうしたNFTをWeverseと連動させる計画だ。
◇エンターテイメント強者SMのDear U…新たなサービスで追撃
SMエンターテイメントの系列会社「Dear U」がサービスする「bubble」も、第3四半期からリアルタイムライブ放送サービス「ライブトーク」を導入する。本来、bubble内でミニホームページ機能を担う「マイページ」が先行公開される予定だったが、ライブトークを要求する声が高まり、開発順序が変わったという。
ライブトークはアーティストとファンがリアルタイム動画でコミュニケーションを取るサービス。V LIVEの「応援棒(ペンライト)」システムと似たデジタル商品が適用される予定だ。V LIVEでペンライトはリアルタイム放送でアーティストを応援する道具として使われている。
ライブトーク後に公開するマイページは、個人プロフィール空間をミニホームページのようにデザインする空間で、アーティストとファン、ファンとファンのコミュニケーションに活用する。Dear Uは100%有料購読サービスである点を活用して、コンテンツ競争力を高め、利用者がアプリを使う時間を増やす戦略を展開する。
業界では、ファンダム産業の経済的規模が約8兆ウォンに達すると推算している。
伝統的なエンターテイメント産業にIT技術が融合した新産業であるファンダムプラットフォームは、下半期に新しいサービスで武装した3社の競争が、さらに熾烈になるものとみられる。
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