2024 年 7月 27日 (土)
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もうインスタントとは言わせない…「高級ラーメン」で市場攻略 (上)

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韓国鶏肉市場のシェア1位の「ハリム(夏林)」が、ラーメンや即席ご飯などインスタント食品市場に参入した。「インスタント」というイメージから脱し、健康と味の高級化で、業界に新風を吹き込もうとしている。

◇自然・新鮮・最高の味

「新鮮な食材でなければ使わない。最高の味でなければ、発売しない」

ハリムはこの食品哲学を持つ。それゆえ、追求するのは、自然・新鮮・最高の味だ。

したがって、価格は安くない。ハリムが作る「ザ・美食職人ラーメン」(職人ラーメン)の価格は2200ウォン。市中のラーメンの3倍近い。

「ラーメンごときが」「後発ランナー」が、なぜこんなに高いのか――こうした疑問は、全羅北道(チョルラプクド)益山市(イクサンシ)にある「ハリムファーストキッチン」工場で、ラーメン生産過程を見た途端、すべて氷解した。

「イカゲーム」で世界的スターになった俳優イ・ジョンジェを広告モデルとして前面に出し、マーケティング費用が上がったためではない――ことが確認できた。

◇自然の材料のみ

韓国のラーメン消費量は年間41億3000万個。世界1位だ。

国民1人が年間消費するラーメンの数は75.7個。これは1週間に1個の割合だ。

国内ラーメン市場が大きくなり、すでに「農心(ノンシム)」「オットギ」「三養(サミャン)」「八道(パルト)」「プルムウォン」など多様な業者がそれぞれの立ち位置を固めている。

だが、ハリムは後発走者だ。「プレミアム」ラーメンを掲げても、それに見合う高い価格が設定しずらい。

それでも製品に対するこだわりを曲げることはできない、というのがハリムの経営哲学だ。

「職人ラーメン」に入る液状スープは――牛骨、牛肉、鶏肉、キノコを煮込んだスープに、玉ねぎと長ネギを入れ、青陽唐辛子と唐辛子粉などを加えて20時間煮込んだものだ。

化学調味料(MSG)を入れず、自然の材料のみを使っている。近隣の農家から直接、材料の供給を受ける。スープの基本となる鶏ガラも、ハリム肉加工工場から持ち込むことで鮮度を保っている。

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◇体系的で清潔

液状スープの生産工場は体系的で清潔だった。作業員は、防塵服に帽子、手袋、マスクまで着用を徹底し、一片のホコリも許さないという意志を示していた。

ここの工程はほとんど自動化され、作業者は多くなかった。

素材は油湯げ麺ではなく、乾麺を使う。平均130度の強い熱風で乾燥した後、低温で徐々に乾かす方式を取る。これこそ、コシがあり、のびにくい麺の秘けつだ。乾燥プロセスで麺の水分を下げているため、賞味期限も長い方だ。

ハリムの関係者は「自社特有の麺乾燥工法である『ジェットノズル』を使っている。のびにくいうえ、人工調味料が入らないので、食べた後に寝ても、胃がもたれない」と胸を張っている。

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