ディスプレイに取り付けられたカメラが、ある観覧客の顔を感知し、現在の感情を分析する。続いて、画面に希望するジャンルを選ぶようにというメッセージが表示される。観覧客が「バラード」のメニューを選択して音楽コードを決める。
5秒後、ピアノの黒と白88個の鍵盤が休まず動いた。観覧客が一斉に「わ~」と歓声を上げた。
光州(クァンジュ)科学技術研究院(GIST)が開発した人工知能(AI)作曲家「イーボム」(EvoM)が、利用者の感情に合う曲を自動的に作曲、演奏する様子だ。
これまで知られてきたAI作曲は「どんな歌を学習し、その歌と類似した音楽を作る」という形式だった。「このイーボムは『新たに音楽をつくりあげる。AIに音楽をどう作ればよいか教える』という方法」(GISTブース関係者)だそうだ。
これは、韓国京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)のキンテックス(KINTEX)で15~17日、科学技術情報通信省と韓国研究財団や国家科学技術研究会などが開いた「2022大韓民国科学技術大展」のひとコマだ。
ここでは、すでに民間企業に技術移転されたり、移転を待っていたりする商用化の前段階の公共技術が大挙して展示された。
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