韓国のユン・ソンニョル（尹錫悦）大統領の妻キム・ゴニ（金建希）氏のアクセサリーが政治問題化している。キム氏が北大西洋条約機構（NATO）首脳会議に同行した際、着用していた装身具について、野党「共に民主党」側が「財産申告から抜けている」と指摘。これに関連して「大統領側は『知人から借りたもの。一部は購入』と釈明した」と主張する野党側と、「いや、そんな事実はない」と否定する大統領側で見解が分かれ、神経戦になっている。
国会運営委員会決算審査が30日開かれ、「共に民主党」のチョン・ヨンギ議員が「（ユン大統領の）財産申告を見ると、宝石類の申告が一つもなかった」と指摘した。これに対し、ユン・ジェスン大統領室総務秘書官が「総務秘書官室では（財産の内訳に関する）申告部分については検証していない」と答弁した。この時は、チョン議員の指摘が決算審査と無関係であると判断され、追加質疑・答弁はなかった。
ところが、チョン議員によると、運営委終了後、大統領室総務秘書官がチョン議員に対して追加で釈明をしたという。このなかで、指摘されたアクセサリーについて「大統領室側は『現地で借りたもの』と釈明した」との説明があったといい、これが一部で報道された。
チョン議員はさらに詳細を明らかにし、「装身具3点のうち2点は知人から借り、1点は小商工人から購入したもの。購入した金額は財産申告対象に該当しない」という内容だったと公表した。また、チョン議員側は記者団に対し、「総務秘書官から『現地で借りたものではない』と釈明と、訂正要請があった」とも追加で伝えた。
これに対し、大統領室は立場表明文を出し、「総務秘書官が民主党議員に『現地で借りた』と説明したという事実はない」と主張した。チョン議員に対して「言ってもいない話をマスコミに伝えた。これを正すための訂正要請を、まるで大きな嘘のように言ったことは望ましくない。遺憾の意を表する」と強調した。
大統領室関係者は、チョン議員が公開した「総務秘書官の釈明」そのものについて「総務秘書官が具体的に内容を把握できる立場にない。事実関係を確認中だ」と述べた。
©MONEYTODAY
