2024 年 7月 27日 (土)
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「配達注文がそんなに減った?」…クーパンイーツに売却説が出たワケ

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韓国最大のオンライン小売業者「クーパン(Coupang)」が配達事業「クーパンイーツ」を売却するという説が一時浮上した。ただ、クーパン側が法的措置をちらつかせて強力に否認したため、事実無根として終止符が打たれる模様だ。

ただ、配達業界では「クーパンイーツ売却説」が出るほど、危うい空気が立ち込めている。新型コロナウイルス感染のパンデミックが終わって配達需要が減ったうえ、ライバル社が増えているためだ。

◇「正常化しただけ」

業界関係者は、クーパン売却説が出た理由として、急減した配達需要を挙げた。

新事業である配達サービスにはまだ持続的な投資が必要だが、リオープニング(経済再開)が始まったため、配達サービス利用者が減って売り上げが減少し、赤字幅が大きくなっているということだ。

ビッグデータプラットフォーム企業「アイジーエーワークス(IAG Works)」のモバイルインデックスによると、クーパンイーツを月に1回以上利用するアクティブユーザー(MAU)は、昨年12月に702万人だったのが、今年8月には434万人と大幅に減っている。

配達業界関係者は「新型コロナによってこの2年間、使用者が急激に増えたのであって、市場全体が縮小したわけではない。今は正常化しただけだ」と説明する。

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◇「単件配達集中が影響」か

ライバル会社の台頭により、クーパンイーツのユーザー離れが大きかったという点も注目される。

配達サービス「ヨギヨ」の8月のMAUは、昨年12月に比べて15%減の766万人だった。ただ、クーパンイーツよりユーザーの減少幅は半分程度だ。「配達の民族(Baemin)」は4月までMAUが減少したが、5月から反騰に転じ、8月は昨年12月より3.7%増えた2152万人を記録した。

業界関係者は「クーパンイーツが1回で1件配達する単件配達に集中したのが影響している」と分析した。

クーパンはこれまで早い配達でシェアを拡大するためにライダーとユーザーにプロモーション特典を多く提供した。

業界関係者は次のように指摘する。

「配達業界の競争が長期化し、費用負担が大きくなった。クーパンがイベントやプロモーションを減らし、ライダーが辞めたため、ライダーの割当が遅くなり消費者も離れたという悪循環が始まった」

市民団体「消費者主権市民会議」は今年7月、ライダーの割当遅延に伴うクーパンイーツの常習的な配達遅延を批判した。

配達市場全体の売り上げも減っている。統計庁が発表したオンラインショッピング動向によると、1月には2兆3886億ウォンだった飲食サービス売り上げが、5月は2兆3186億ウォン、7月は2兆2642億ウォンと減少傾向にある。各飲食配達サービスの売り上げ動向は不明だが、市場全体が縮小していることを示している。

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