2024 年 7月 27日 (土)
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「脱中国」に乗り出した韓国化粧品

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産業通商資源省によると、先月の化粧品輸出は6億5700万ドルで、前年同月比9%減少した。大半が中国向けだ。今年上半期の累積輸出額も40億6900万ドルと、1年前より12%縮小した。チェ・サンモク(崔相穆)大統領室経済首席が「中国を通じた輸出好況時代は終わった」と発言した背景の一つにも化粧品が挙げられる。

大手化粧品メーカー各社は既に北米に目を向けている。北米圏で馴染みのあるブランドを買収し、事業の裾野を拡大する戦略だ。世界のビューティーとパーソナルケア市場で米国市場の割合は15.6%(Statista基準、約880億ドル)で最も大きい。

「韓国コルマー(Kolmar)」は先月23日、投資家対象CEO(最高経営者)懇談会を開き、「グローバルコルマー」に生まれ変わるとする成長の方向性を再確認した。韓国コルマのチェ・ヒョンギュ代表取締役と主要経営陣が参加して、投資家懇談会を開いたのは初めてだ。韓国コルマーは5月、米国コルマーから「Kolmar」グローバル商標権を買収し、北米事業を拡大すると明らかにした。

この間、韓国コルマーは米国、カナダなどで「コルマー」という商標権を使うことができず、事業展開が加速しなかった。商標権買収により、コルマーが北米で100年間、築いてきた名声を土台に営業に突入する。米国法人とカナダ法人も従来のPTP、CSRからコルマーUSA、コルマーカナダにそれぞれ変更した。年内にシンガポール法人を設立し、東南アジア、EMEA(欧州、中東、アフリカ)まで営業を計画している。

クレムショップ(LG生活健康)©MONEYTODAY

LG生活健康も北米で著名なブランドを手堅く購入した。現地マーケティングと営業力を高めるためだ。2020年にはドイツのダーマコスメブランド「フィジオゲル(PHYSIOGEL)」のアジアと北米事業権を、2021年には米国のヘアケアブランド「アルティフォックス(Arctic Fox)」(ボインカー)を、今年は米国の化粧品ブランド「クレムショップ(The Crème Shop)」をそれぞれ買収した。

フィジオゲルは、米アマゾンとコストコ(Costco)オンラインモールに入店しており、ボインカーは米アマゾン全体のヘアカラー製品群で1位を占めるなど、独自の立地を持っている。

アモーレパシフィックは代表商品である「雪花秀(ソルファス)」とLANEIGEのオン・オフライン販売チャンネルの拡大に積極的に乗り出す。これまで雪花秀は高級百貨店を中心に入店してきた。海外でも電子商取引市場が急増し、4月の雪花秀は米国アマゾンに初めて入店した。LANEIGEは昨年「BTS・アモーレパシフィック、リップスリーピングマスクパープルエディション」を発売し、売り上げが大幅に上がった。「リップスリーピングマスク」が人気を集め、リップカテゴリーはLANEIGE売り上げ全体の50%以上を占めている。

ただ、大型グローバルブランドの壁は乗り越えなければならない課題だ。P&G、ロレアル、エスティローダーの3大企業の売り上げは昨年、米化粧品市場で全体の21.4%を占め、厚い市場シェアを持っている。

ある化粧品関係者は「K-ビューティーが持つ革新商品と機能性を競争力として前面に出すとともに、現地インフルエンサーを積極的に起用している」と話した。

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