2024 年 12月 6日 (金)
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「育ててくれてありがとう」母を救って亡くなった中学生、保険金が出ず

台風15号で浸水した韓国・浦項のマンション地下駐車場©news1

韓国慶尚北道浦項市で先月起きた台風により、地下駐車場が浸水して多数の住民が死亡した事故で、被害者に遭った中学1年生だけが保険金支給の対象から除外されていたことがわかった。商法では15歳未満の傷害死亡保険契約を禁止しているためだ。

市は、市民が災害や感染症、公共交通事故などで被害を受けた場合に備え、全市民を対象に市民安全保険に加入している。傷害で死亡した者の遺族は最大2000万ウォンの保険金を受け取ることができる。

だが、事故当時、満14歳だったこの中学生は商法上、「15歳未満傷害死亡保険契約禁止」規定により保険対象とはならず、保険加入そのものができない。

この条項は保険金を狙って未成年者に危害を加える犯罪を防ぐためのものだ。だが、セウォル号沈没事故(2014年4月)当時もこの条項によって保険金を受け取れない事態が発生し、改善を求める声が出ていた。

この中学生は事故当時、地下駐車場の車を母親とともに移動させようとしていた。途中、雨水が押し寄せて、母親が車に閉じ込められた。母親が「おまえだけでも生きてくれ」と、中学生に脱出するよう求め、中学生も「育ててくれてありがとうございます」という言葉を残して去った。

母親はエアポケットで約14時間、持ちこたえた後、救助されたが、中学生は遺体で発見された。

©MONEYTODAY

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