韓国で本格的なキムジャン(キムチ漬け)のシーズンを控えた9日午後、仁川市南洞(なむどん)区の南村(ナムチョン)農水産物卸売市場の商人らの表情には「期待」と「心配」が入り混じっていた。今年のキムジャンシーズンの白菜は出荷量が増え、昨年より価格が下がり品質は良くなったと商人たちは口をそろえたが、キムジャンに使われるヤンニョム(合わせ調味料)用野菜の価格が昨年に比べて急騰する傾向が見えているからだ。
南村農水産物卸売市場には同日、白菜を買うため大勢の市民が訪れた。白菜価格が安定し、早めにキムジャンをしようとしている市民たちだ。市民たちはヤンニョムの材料価格が上がり、一様に負担を感じている。
市場を訪れた60代女性は、「白菜価格が昨年に比べて下がったというので、キムジャンをすることにした。ヤンニョムの材料価格が負担になり、キムチの量を減らすことにした」と話した。
同日、蘇莱浦(ソレポ)区もキムジャンに使われる塩辛類を求める市民でにぎわった。市民らは、白菜をはじめ海老の塩辛の価格もかなり安いと言いながらも、農水産物市場で会った市民や商人たちと同様に、調味料の値段の心配を口にした。
延寿(ヨンス)区の59歳女性は、「白菜と塩辛の価格は比較的安い方だが、ヤンニョム用野菜の価格が大幅に値上がりし、キムジャンに負担を感じている。財布の負担が増えたので、具材の割合を減らそうとしている」と語った。
韓国農村経済研究院は2日、11月の白菜出荷量は平年より1.3%減る一方、作況が不振だった昨年と比較すると11.8%増加すると展望している。今月の卸売価格は10キログラムで7000ウォン。平年(6674ウォン)より高いが、昨年(9822ウォン)よりは3000ウォン近く安い。
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