2025 年 2月 12日 (水)
ホーム政治・社会・経済「朝方の商売あきらめました」小商工人、求人難に「ため息」

「朝方の商売あきらめました」小商工人、求人難に「ため息」

  現場ルポ  

昼休み、大邱市中区のある飲食店で料理を提供する店主©news1

ソウル市銅雀(トンジャク)区で24時間スンデクッパ屋を経営しているキムさん(50代)。働き手が見つからず、最近、朝方の営業をあきらめた。「昼間も働き手がいない」。こうした事情から、母親ら家族の手を借りて店を運営していると嘆いた。

三角地(サムガクチ)駅近くでソンカルグクス(手打ちうどん)屋を経営しているアンさん(50)。「ソーシャルディスタンスの解除後、客が増えたが、働く人がいなくて大変だ」と心配する。「元々、中国朝鮮族がこうした食堂の仕事をしてくれていたが、新型コロナのせいで多くが国外に出て行った。彼らが従事していた『3D』(dirty、difficult、dangerous)業種は、韓国人が嫌がるため、人手が足りない」。アンさんは結局、食器洗浄機、キオスク(自動販売機)などの機械を導入し、人手不足を補った。

自営業者が求人難に頭を悩ませている。働き手が見つからず、1人で店を運営する自営業者も増加している。自営業者10人に3人は家族の手を借りて店を運営している。

統計庁によると、8月現在、雇用者のいない自営業者数は433万6000人で、前年(420万6000人)比3%増えた。1人で働く自営業者数は2018年には398万7000人、2019年には406万8000人、2020年には415万9000人で増加の一途をたどる。最近の小商工人連合会の雇用現況関連調査によれば、回答者の27%が「無給家族従事者」と仕事をしていると答えた。

ソウル・明洞の飲食店街を行き交う市民ら©news1

自営業者は、働き手を見つけようと時給を引き上げてみるが、それでも見つからないと訴える。

三角地でベトナム料理店を経営しているアンさん(20代)は「自営業者の立場では、時給は既に上がりすぎている。われわれとしても、引き上げには限界がある。赤字が出ない程度に時給を500ウォン、1000ウォン引き上げると言ったが、来てくれる人はいない」と嘆く。

繁華街で居酒屋を経営しているキムさん(20代)も「時給を上げたのに来ない。知人を通じて紹介してもらうか、ただ待つしかない状況。急いでいるので時給を上げて雇い入れても、いまいるアルバイトの時給も引き上げなければならない。大変だ」と困惑している。

自営業者らは、新型コロナウイルス感染拡大が人材難の原因だと指摘した。スンデクッパ店を営むキムさんは「新型コロナで人員を減らした。再び働き手を呼び込もうとしても、彼らは既に別の働き口があるので帰ってこない」という。

同じ地域でカフェを経営するキムさん(40代)も「新型コロナが緩和されて大学が対面授業に切り替え、大学生は学校に戻った。長時間働いてくれるアルバイトは多くない」と肩を落としている。

©news1

RELATED ARTICLES

Most Popular