2024 年 5月 21日 (火)
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「新型コロナより、買い物が怖い」

ソウルの大型デパート©MONEY TODAY

昨年暮れの話――。

50代女性Aさんは、キムチの材料を買いに大手スーパーに行き、ビックリした。キムチ漬けに必要なむきニンニクや唐辛子粉などが例年より30%以上も高かった。「物価がものすごく上がり、今は新型コロナより、買い物の方がずっと怖い」。こんな感触を持った。

キムチ漬けのシーズンを控え、キムチの材料価格が高騰した。冷害で秋白菜、秋大根の生産量が減ったうえ、ニンニクなどヤンニョム(薬味)の価格が上がった。

韓国政府と地方自治体は「キムチ漬け野菜需給安定対策チーム」を立ち上げ、点検に乗り出したものの、主な材料の価格が下がる兆候は見られず、庶民の食卓事情は、厳しさを増した。

韓国農水産食品流通公社の「農産物流通情報」(KAMIS)によると、白菜10株を基準にキムチの漬け込みを想定し、各材料をすべて1キロずつ購入する場合、昨年11月2日では総費用は1日17万2838ウォンになっていた。最近の相場は14万251ウォンだったことを考えると、昨年は23%も高い。

昨年11月1日時点の韓国産ニンニクの消費者価格は、1キロ当たり1万2116ウォンで、平年(9510ウォン)より27.4%高い。前年と比べても17.7%上がっている。ワケギは1キロ9123ウォンで、前年比62.2%高く、平年と比べれば70.6%も高価だ。

韓国産の唐辛子粉は3万3500ウォンで、平年の2万9131ウォンに比べて15%上昇した。ほかにも粗塩5kgは1万368ウォンと前年同期比33.5%、えびの塩辛1キロは2万2421ウォンで7.6%とそれぞれ上昇した。

昨秋、農畜水産物価格は鈍い上昇だったが、白菜や大根などの価格は鋭い上昇の可能性が指摘されてきた。

農林畜産食品省は、キムチ漬けに使用した秋の白菜生産量は118万トンと、平年より8%減と見通していた。統計庁発表の昨秋の白菜栽培面積は1万3345ヘクタールで、前年より3.7%減。栽培面積の減少で生産量が減れば、卸売価格が上昇する。

グローバルエネルギー価格の上昇など、外部からの圧力要因も農畜水産物物価には負担だ。肥料の原材料のうちアンモニアは天然ガスから抽出されるが、エネルギー価格が下がらなければ、結局、肥料価格も上昇し、農産品価格の連鎖上昇につながる。

「キムチ漬け野菜需給安定対策」。韓国政府が昨年、打ち出したものだ。キムチ漬け用の白菜供給を拡大するなどの内容が盛り込まれた。キムチ漬け集中時期(11月末~12月初旬)の白菜市場出荷を1日平均260トンと、平時より1.37倍増やすというもの。農畜産物の割引クーポンを通じて、キムチ漬けに必要な野菜類や豚肉などを20%の割引価格で買えるようにした。

2021年10月消費者物価動向の発表の様子=昨年11月©MONEY TODAY

韓国では昨年10月の消費者物価は3.2%上昇している。3%台は約10年ぶりだ。国際原油価格の上昇で石油類など工業製品の価格が大幅に上昇し、消費回復の影響で外食などサービスに関わる物価も跳ね上がったためだ。

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