もちろん、視覚的な新鮮さだけではない。味も欠かせない。
豊富でありながら、しっかりとしたクリームも延世牛乳生クリームパンの成功に一役買った。既存のふわふわのクリームに代わり、しっかりとしたクリームを入れることで、顧客はいわゆる「脱コンビニの味」として延世牛乳生クリームパンを絶賛した。
「既存のフランチャイズ型パン屋で売られている、ふわふわクリームの代わりに、しっかりとした食感のクリームを入れました。協力会社とさまざまな生地の配合を試みました。デザートの場合、トレンドの変化が早いカテゴリーですが、しっかりとした食感のクリームは長期間で人気が続いています」
延世牛乳クリーム食パンの人気が高まると、一部のモッパン(食事動画)YouTuberは、自発的にレビューを残し始めた。チャンネル登録数39万人のCossertと、11万人のコニーは、延世牛乳生クリームパンを絶賛した。また一般人のVlog(動画ブログ)やYouTubeショートのような、多様なSNSプラットフォームにも登場した。
こうした人気に支えられ、4月初旬には延世牛乳チョコ生クリームパンを発売した。チョコ生クリームパンを作りながら、高級チョコレートショップの味を具現するために力を注いだ。
「いまも毎日、市場調査を実施しています。延世牛乳チョコ生クリームパンを作る時、競合他社は他の代理店ではなく、チョコレート専門店だと考えました。G社のチョコレートを食べてみて、リーズナブルな価格でコストパフォーマンスの高い原料を使用しながらも、高級感のある味わいを実現できるか、悩みに悩みました。」
デザートに対するCUの持続的な投資は、スプーンで食べるケーキ、マカロン、ロールケーキなどに続き、延世牛乳生クリームパンまで多様なヒット作を生み出した原動力だ。CUのデザートカテゴリーの売り上げは、毎年上昇曲線を描いている。
2020年と昨年の成長率は15.1%、13.8%を記録し、延世牛乳生クリームパンが発売された第1四半期には、売り上げが前年同期比37.5%成長した。延世牛乳パンシリーズはPB商品の中でも、最も高い販売高を上げ、現在はデザート販売1~3位を独占している。
「これからの目標があるとすれば、“CUならではのデザートが抜きん出ている”という認識をお客様に持っていただくことです。現在は商品の陳列棚から広報の側面まで、さまざまな方法を考えています。下半期には秘めてきた商品も育てていく予定なので、見守っていてください」
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