2024 年 10月 6日 (日)
ホーム社会「教師の権威を損ねた」を内申書に書くべきか……韓国で割れる議論

「教師の権威を損ねた」を内申書に書くべきか……韓国で割れる議論

ある中学校の教室の様子(c)news1

韓国の学校で、生徒らが教師の権威・権利を損ねる「教権侵害」行為が相次いでいることを受け、韓国教育省が来年下半期から、重大な教権侵害行為に対する措置を取った場合、学校生活記録簿(学生簿)に記載する方針を決めた。

学生簿は日本の「内申書」に当たり、教師が大学入試に向けて作成する書類。教育省は「大統領令で定める重大な侵害措置事項」に限り、学生簿に記載するとしている。

これに対し、教育関係者の間で意見が分かれた。

教育省関係者は「授業を妨害することに対し、他の生徒の学習権を保護するためにも措置が必要だという意見が多数あった」と指摘。韓国教員団体総連合会(教総)も「予防のために必要な措置だ」との論評を出ている。

一方、全国教職員労働組合(全教組)は「学生簿記載反対」を表明し、措置の撤回を求めた。全教組は「学生簿記録は、学生と保護者にとって非常に敏感な事項」との見解を示したうえ、措置を取っても教権侵害防止という本来の目標は達成できず、生徒を威嚇する手段になり得ると批判している。

教育省が10月17~21日、保護者政策モニターの993人にオンラインでアンケートを取った結果、学生簿への記載に対する賛成意見は91%に達したという。

(c)news1

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