2024 年 2月 29日 (木)
ホーム社会「扇風機をかけるのも怖い」…韓国のバラック村、早くも夏の過ごし方が心配

「扇風機をかけるのも怖い」…韓国のバラック村、早くも夏の過ごし方が心配

17日、ソウル市松坡区の「花卉村」の様子(c)news1

「電気代まで上がって扇風機をつけるのも怖いです」。真昼の気温が30度に迫った今月17日、ソウル市松坡区(ソンパグ)の「花卉(ファフェ)村」のパンジャチョン(バラック村)では、住民5人が軒下に集まり、しきりに夏の心配をしていた。

花卉村で40年間住んでいるイ・ユンジャさん(78)はしきりに苦痛を訴える。

「ご覧の通り、家にいると暑すぎる。エアコンがある家もあるが、そんな家は10軒中1軒だけだ。あとは扇風機一台で耐えている。昨日、電気代をまた引き上げたではないか。扇風機をつけることさえ心配だ。まだ5月なのに、この夏はどのように耐えるか今から心配」

松坡区で再開発のニュースが途絶えた花卉村内の184世帯のうち、実際に居住している世帯は約40世帯だけだ。住民のほとんどがイさんのようにここで40年以上住んで、夏には猛暑、冬には寒さと闘う。

しかし今年は、平年より早く訪れた暑さに「電気代爆弾」への懸念まで重なり、住民の不安は倍増した。

花卉村の住民らが居住する空間は5坪余りに過ぎない。部屋の入り口には昨冬使い残した練炭が山積みにされていた。部屋の中にはベッドと冷蔵庫、服をかけるハンガー、暑さをしのぐ扇風機があった。

住民らは扇風機さえ今年の夏につけるのが怖い――こう口をそろえた。韓国政府が最近発表した電気料金の引き上げのためだ。

◇「政府支援対策は実効性に欠ける」

今月16日から電気料金はキロワット時(kWh)当たり8.0ウォン引き上げられた。ただ、基礎生活受給者らエネルギー脆弱階層は、平均使用量(313kWh)までは料金引き上げ分の適用を1年間、猶予されている。

パンジャチョンの住民は、政府支援対策は実効性に欠けると指摘する。ここに住む人のほとんどは「子どもがいる」という理由で基礎生活受給者ではないためだ。

ユン・ソジンさん(74)は「一緒に暮らしているわけでもないのに、子どもがいるという理由だけで支援金は出ない。電気料金の引き上げに直撃されるのは私たちだ。毎年夏に扇風機をつけて暑さをしのぐのは当然だ。今年はこれさえも難しくなり恐ろしい」と話した。

花卉村は数年間、再開発対象から除外され放置されてきた村だ。184世帯の大半は、再開発を期待するだけでここには住んでいない。実際の住民は行き場がなくて仕方なく40年前からここに住んでいる人々だ。

(c)news1

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