現場ルポ
◇美術館・病院・空港など広い室内空間を優先適用
ただ、スマートロボットチェアが屋外まで完全に商用化されるには相当な時間がかかるものと予想される。KTもスマートロボットチェアの最優先商用化空間として、美術館・病院・空港・図書館など広い室内空間を考えているものと見られる。
速度の場合、スマートロボットチェアも最大時速が約12キロまで出るが、安全問題がある。実際にB2C市場まで範囲を広げる場合には、費用・安全問題などで自動運転機能が外れる見通しだ。
スマートロボットチェアの自動運転技術開発を担当したコガロボティクスのコ・ドンウク代表は「まだ実際に搭乗した時、少し不自然な面があり、よりスムーズに動くソフトウェア補完に集中し、安全にもより集中する計画」と説明した。
ハードウェア開発を担当した大同モビリティのイ・ホンジュンモビリティ開発チーム長もまた、「屋外はどうしても車両のセンサーなどの技術自体が変わらなければならないため、屋内外への接続は不可能だ」とし、「屋外の場合、自動運転ではなくジョイスティック走行だけで動くよう考えており、超音波センサーを取り付けて障害物発見時の安全な停止機能などもさらに強化する予定」と強調した。
◇屋外商用化はまだ「遠い道」
室内ではスマートロボットチェアがAIを基に十分自動運転ができるが、屋外では昼夜の変化をはじめ、さらに雲の移動などによってもセンサーの認識程度が変わるなど変数が非常に多いため、さらに危険なのが事実だ。これに加えて室内では緊急時管制センターなどに調整が可能だが、屋外の場合、Wi-Fi・セルラーデータ連結などの機能まで搭載するための技術・費用問題も越えなければならないハードルだ。
まだスマートロボットチェアが試作品段階に留まっているが、KTは持続的なPoC(事業化検証)進行を通じて製品を高度化し、早いうちに商用化する方針だ。来年7月までに展示会・美術館・病院・空港などB2Bを対象にまず商用化し、今後B2Cにまで範囲を広げていくという目標だ。
KTAIロボット事業団のイ・サンホ団長は「KTは日常の中で不便を強いられている多様な分野に革新をもたらすロボットサービス普及に重点を置いている。顧客が生活の中で便利にロボットサービスを利用できるようにする」と強調した。
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