2025 年 1月 17日 (金)
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「尹錫悦弾劾」で流動化する韓国政局…与党代表「職務停止を」、野党「本日採決も」

国民の力のハン・ドンフン代表(右)とチュ・ギョンホ院内代表(c)news1

韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領の弾劾をめぐる政局が激しく揺れ動いている。与党「国民の力」のハン・ドンフン(韓東勲)代表が「ユン大統領の速やかな職務停止が必要」と明言し、野党が推進する弾劾案への賛成に転じたことで、政界に波紋を広げている。

ハン代表は6日午前、緊急最高委員会を招集し、「新たに明らかになった事実を考慮し、国民と国家を守るためにユン大統領の速やかな職務執行停止が必要だ」と述べ、前日の反対から一転、賛成に転じる姿勢を示した。この「職務停止」の表現は、事実上の「弾劾」を意味すると解釈されている。

ハン代表は「ユン大統領が非常戒厳を宣言した当日、主要政治家を『反国家勢力』として拘束するよう命じ、情報機関を動員して政治家を逮捕しようとした具体的な事実を、信頼できる証拠に基づいて確認した」と述べた。また「拘束した政治家を果川(クァチョン)の収容施設に収監する計画があった」とも指摘した。

ハン代表の発言後、親ハン派の中堅議員であるチョ・ギョンテ議員が「歴史の前に罪人となるべきではない」として弾劾案への賛成を表明した。

弾劾案可決には、野党192人全員の賛成に加え、与党から最低8票の離脱票が必要だ。ただ、親ハン派は約20人とされることから弾劾案可決の可能性が高まったといえる。

一方で、与党内には強い反対意見もある。親ユン派のキム・ジェウォン最高委員は「事実関係を確認してから意見を言うべきだ」と述べ、ユン・サンヒョン議員も反対を明言している。国民の力は、チュ・ギョンホ院内代表が緊急議員総会を招集し、弾劾案について議論を続けている。

野党はさらに圧力を強めている。野党「共に民主党」のイ・ジェミョン(李在明)代表は、ハン代表に対し「問題を議論するための時間を持つべきだ」と提案した。さらに「第2の戒厳令」に関する情報提供が相次いでいるとして、党員に非常待機令を発動する一方、与党幹部を内乱罪で告発することも検討している。

弾劾案の採決は当初、7日午後7時ごろと見込まれていたが、前倒しされる可能性も浮上している。野党「祖国革新党」のチョ・グク(曺国)代表は6日の本会議で弾劾案を可決しようと呼びかけているが、ウ・ウォンシク(禹元植)国会議長側は「まだ本会議を前倒しする要請は受けていない」と述べている。また「共に民主党」内部では、弾劾案の採決を前倒しするため、本会議の開始時間を2時間繰り上げる案も検討されている。

(c)news1

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