現代(ヒョンデ)自動車と起亜(キア)自動車を筆頭に、今年の韓国の自動車市場は、あたかも渋滞のない高速道路を走ったようだった。車種別の販売実績はそれぞれ異なっていたが、さまざまな新車発売の影響も少なくない。国内自動車業界はすでに来年の準備をしている。電気自動車(EV)などのエコカーから従来の人気車種のマイナーチェンジモデルまで、来年の消費者の選択肢はさらに多様化する。
業界によると、起亜自動車は2日、労使雇用安定委員会で労組に2025年までの新車計画を共有した。来年発売される新車としては、今年10月のEVデーでコンセプトカーとして公開されたEV3・EV4が待機している。
チョン・ソングクIR担当常務は第3四半期(7~9月)実績発表カンファレンスコールで「EV3は来年第2四半期末、EV4は第4四半期末ころに発売する予定」と明らかにした。EV3は小型電気SUV(スポーツ用多目的車)、EV4はクロスオーバーセダン型電気自動車で、まだ価格は確定していないが、電気自動車の大衆化が目標の車種である。
このほかにも起亜自動車はブランド初の専用電気自動車EV6のマイナーチェンジ(フェイスリフト)モデルを来年上半期に発売する予定であり、下半期には準大型セダンK8のフェイスリフトモデルも発売する。K8は兄弟車種である現代自動車のグレンジャーに劣らない性能にもかかわらず、相対的に安い価格で着実に選択されてきた車種だ。
起亜自動車はまた、売れ筋モデルのスポーテージのフェイスリフトも年末の発売を計画している。スポーテージはすでに発売2年以上の車種であるにもかかわらず、依然として国内販売台数トップ5前後を維持している。海外市場では毎月4万台前後の輸出台数でベストセラーモデルに挙げられる。
今年、サンタフェ・コナなど地道に新車を発売していた現代自動車も来年、さまざまな新車を発売する。7月には、これまでコンセプトモデル「セブン」としてのみ公開されていたアイオニック7が量産車として公式発売される。現代自動車専用電気自動車ブランドのアイオニックシリーズの中で最初の大型SUV車種である。ただ、これに先立って発売された同クラスの大型SUVのEV起亜EV9が期待以下の販売台数だったただけに、アイオニック7はどのような戦略を取るかも関心を集めている。
現代自動車はまた、来年初めに準中型SUVツーソンのフェイスリフトモデルを発売する。スポーテージと同級車種だが、スポーテージと比べるとツーソンの成績は残念だ。コミュニティサイトなどに掲載されたカモフラージュ写真などを参考にすればデザインの変化は少ないが、より広いディスプレイ・ヘッドアップディスプレイ(HUD)など仕様をいっそう引き上げる。
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