2025 年 7月 19日 (土)
ホームライフスタイルファッション「丈夫なTシャツが560円」作業服ブランドに殺到する韓国・若者世代…“超コスパ”で成長続く

「丈夫なTシャツが560円」作業服ブランドに殺到する韓国・若者世代…“超コスパ”で成長続く

ワークアップ(WORKUP)紹介動画(c)MONEYTODAY

長期化する消費の冷え込みと物価高の影響で、韓国のファッション市場には“超低価格”の波が押し寄せている。高額なブランドが苦戦する一方で、価格に対する価値(コスパ)を重視したブランドが躍進し、特に若者世代の支持を受けて勢いを増している。

なかでも注目を集めているのが、ワークウェア(作業服)をコンセプトに掲げるコスパブランド「ワークアップ(WORKUP)」だ。2024年から本格的な店舗展開を始めたワークアップは、わずか1年で直営店舗を130店舗以上に拡大。ソウル聖水や明洞、弘大などの主要な繁華街に続々と店舗を構え、人通りの多いエリアを中心にブランド認知度を急速に高めている。

人気の秘訣は明確だ。頑丈な素材、シンプルなデザイン、そして買いやすい価格。作業服としての機能性を備えながらも、日常でも違和感なく着られるスタイルで、20~30代のいわゆる「MZ世代」だけでなく、実用性を重視する40代の支持も得ている。例えば「丈夫な半袖Tシャツが4900ウォン(約560円)」という価格は、他のアパレルブランドではなかなか実現できない水準だ。

ファッション業界の関係者は「高価格ブランドは原価やマーケティング費用がかさむため、値下げが難しい。一方で、ワークアップのようなコスパブランドは効率的な生産体制とシンプルな流通構造によって価格競争力を持っている」と分析する。

こうした傾向はワークアップに限らない。韓国の大手繊維企業であるサムスン物産のファッション部門が展開するSPA(製造小売)ブランド「エイトセカンズ(8SECONDS)」も国内での店舗強化と並行して、フィリピン市場への進出を進めている。同ブランドはマニラの大型ショッピングモール「SMモール・オブ・アジア」に出店し、2025年下半期にはマニラに3店舗目を開設する。

コスパ重視のブランドは一過性のブームではなく、ファッション市場の新たな主役として定着しつつある。

(c)MONEYTODAY

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