
世界的な「プルダック(辛口炒め麺)」ブームが韓国・三養(サムヤン)食品の過去最高業績を牽引した。韓国ラーメンの世界市場拡大が加速する中、競合である農心(ノンシム)やオットゥギの業績にも注目が集まっている。
金融監督院の電子公示によると、三養食品の昨年の売上高は1兆7300億ウォンで、前年より45%増加。営業利益は3442億ウォンで、133%の急成長を遂げ、初めて3000億ウォンの大台を突破した。
特に三養食品の営業利益率は19.9%と、食品業界の平均(約5%)を大きく上回った。ラーメン業界は原材料価格の変動や激しい競争により収益性が低いとされるが、同社は海外市場で高い利益を確保している。
実際、「プルダック」シリーズは米国や欧州を中心に人気が爆発的に拡大。特に米国ではSNSを通じて「激辛チャレンジ」が流行し、大手スーパー「ウォルマート」などに相次いで入店し、影響力を強めている。
需要急増に対応するため、三養食品は昨年、韓国慶尚南道密陽(ミリャン)に「密陽第2工場」を着工し、今年上半期の完成を目指している。年間5億6000万食の生産能力を誇る。また、2024年12月には初の海外生産拠点として中国工場の設立計画も発表した。
三養食品の成功とともに、韓国ラーメン市場全体への関心も高まっている。韓国農林畜産食品省によると、2019年に4億7000万ドルだったラーメン輸出額は、2023年には9億5000万ドルと2倍以上に増加。昨年は前年比30%増の12億5000万ドルと過去最高を記録した。
この中で、農心とオットゥギの業績にも注目が集まっている。市場調査会社「FnGuide」によると、農心の昨年の売り上げ予想は3兆4668億ウォンで前年比1.7%増、オットゥギは3兆5029億ウォンで1.4%増と推定されている。
ただ、収益性は低下しそうだ。農心の営業利益は前年より13%減の1806億ウォン、オットゥギは5.8%減の2400億ウォンと予想されている。
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