
韓国の全国教職員労働組合(全教組)が5月24日、ソウル市鍾路区(チョンノグ)の古宮博物館西側で「全教組創立36周年全国教員決意大会」を開催した。主催者発表で約3000人が参加。最近学校内で亡くなった済州(チェジュ)の教員に対する哀悼と再発防止の対策を強く求め、「これ以上、教師を死なせないための対策を講じよ」と声を上げた。
全教組のパク・ヨンファン委員長は、この教員が悪質なクレームに苦しみながら自ら命を絶ったとし、「私たちはまた一人の同僚教師を失った。守れなくて申し訳ない」と涙ながらに訴えた。
続けて「悪質なクレームによって防御的な生活指導が常態化し、教師の自尊心も教室も崩れている。行政業務に追われ、教師たちはパソコンの画面ばかりを見る日々を送り、教育省は現場の声を無視して一方的に教育政策を押し付けている」と批判した。
チョン・スンヒョク副委員長も「捜査当局は故人を取り巻く対立や心理的負担がどのような状況で起こったのかを明らかにすべきだ」と主張し、「教育省と教育庁は学校内クレーム処理に対する実効性ある対策を出し、悪質なクレームに対しては強く対応すべきだ」と声を強めた。
また、全教組済州支部のキム・サンミ事務局長は「故人は生徒と真摯に向き合い、保護者とも積極的にコミュニケーションをとっていた」と称賛。「その結果、ひっきりなしにかかってくる電話に応じ、耐えがたい言葉にも耐えなければならなかった。死の真相究明と殉職認定は当然なされるべきだ」と強調した。
この教員は5月22日未明、済州の中学校で死亡しているのが発見された。特定の生徒の家族から生活指導に関するクレームを受けていたことが明らかになっている。
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