韓国のある飲食店から客が持ち帰ったおでんの汁が漏れる出来事があった。クリーニング代金をめぐって店と客が「言った」「言わない」の争いになり、店主がオンラインコミュニティで経緯を投稿したことで、今度は店と消費者の関係をめぐる議論に発展している。
投稿によると、その飲食店で最近、客が3000ウォン(約300円)分のおでんを買った。店員は食べ物を容器に入れ、手渡した。だが、しばらくして、その客が引き返してきた。「おでんの汁が漏れた」と言いながら写真を見せた。そこには、ショッピングバッグの下部がびしょびしょに濡れ、車のシートも汁で汚れている様子が収められていた。
店主が応対し、「車も拭かないとダメですね」と言うと、客は「車体からシートをいったん取り外さないといけない」と主張した。
店側が店内の監視カメラを確認すると、店員はおでんの汁が漏れていないことを確認していた。客がショッピングバッグに入れ、店を出るところまで把握していた。
言い分が食い違うのは、ここからだ。
店主によると、抗議の際、客は「見積もりでは少なくとも30万ウォン(約3万円)」を要求した。店主の考えでは、タクシーを汚してもせいぜい15万~20万ウォン。なのに30万ウォンは高すぎる。客はおそらく、別の買い物をした後、商品をおでんの上に置いたのではないか。
一方、客は「30万ウォン」を要求したことを否定している。客が店に電話した際、店主は「アルバイトが容器の使い方を誤ったようだ」と伝えたという。店主は洗車場に電話をかけたうえで「基本は15万ウォンだから保険で処理する」と客に伝えたそうだ。
その後、店主の妻から電話があり、妻の知り合いの洗車場業者と話し合うよう求められた。客が業者と話し合った結果、「シートを交換した方が早い」という結論に達した。
だが、これを妻に携帯メールで伝えると、妻は「保険会社と話せ」と言うだけだった。そのうち、妻は客に対して「営業妨害で警察に通報する」と言い出した――。
ネットユーザーの間は「一方的に店が悪いわけではない。双方の過失とみるべきだ」「客の手に渡った瞬間から客の不注意とみるべきだ」「消費者が悪いわけではない」「こういうケースで『100%店が悪い』となってしまえば、故意にこぼす客が出るだろう。私ならトッポッキを持ち帰って高級ブランドの服に着け、抗議してカネを要求する」など、多様なコメントが寄せられた。
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